- 2018年12月19日
- 九州地方の結婚式事情
九州地方は九州男児で有名
福岡県がある九州地方は九州男児で有名で、昔は亭主関白気質なところです。
女性は男性をたて、陰でそっと男性を支え、物静かに男性のあとをついていくことが望ましいというような、男性主体のスタイルですね。
現在は、実際のところ皆さんのイメージ通りな亭主関白なご家庭は少ないかと思います。
ご当地ならではの結納の手順
結婚が決まると、結納や結婚式など地域によって各々伝統があり、ご当地ならではの手順があります。
福岡県は八女茶など有名ですし、結婚する場合にはお茶を結納で渡す習慣などもあります。
男性が強いという昔ながらの考え方の名残があるようです。
現在は結納を省略するご家庭も多いですが、結納にこだわりがあったりもします。
新郎側が結納で持っていくもの
結納については、婚約が決まったら近い大安吉日を選び、新郎側が新婦側へ「酒一升」・「鯛一匹(尾頭付き)」・「お茶(福岡の中でも名称はさまざまで、久喜茶などがあります)」を持って挨拶に伺います。
私の兄が結婚した際には、酒一升は角樽を注文して持って行ったようです。
このお茶には一応理由がありまして、「お茶のように何度も出ないように」や「この結婚で決まり再度同じ儀式をしないように」というような意味合いがあります。
福岡ではお茶屋さんで結納専用のお茶セットが販売されていたり、結納品専門のお店でもお茶を販売しています。
福岡の地方によっては、このお茶はなく、酒一升と鯛一匹のところもあるようですが、私の育った地方ではやはりこのお茶も準備します。
福岡県も広いですので、地域によって結婚式で行う行事にも違いがあり、久留米市付近では「久喜茶」を婚約前の儀式として配られることもあります。
近年はかなりコンパクトになってきましたが、やはり地域によっては昔ながらの風習がある為、こうした流れで結納が行われるということは頭に入れておいたほうが良いでしょう。
結婚式の費用について
結納の場では結婚式の費用の分担も話し合われます。
しかし、ここはやっぱり男性が強いイメージなのか、新郎側が多く支払うように決まることがほとんどです。
4:6や、3:7の割合がよく耳にします。
中には全額、新婦の衣装代も新郎側が負担しますと提案するご家庭もあるようです。羨ましい限りです。
金額を多く出すからかは判りませんが、昔からの考え方が強くあるご家庭では、式場や料理、ゲストやプログラムなどを新郎側が中心に決めてしまうご家庭もあります。
新婦側としては自分のイメージが通らず、少し寂しい場面もあるかもしれません。
結婚式当日
福岡県での結婚式は神前式が一般的になります。
本番の結婚式では、もの凄く変わっているというような内容はありません。
しかし、他県の方、特に本州の方からすると、若干違和感のある場面もあると思います。
一本締めの手拍子
代表的なところで言えば、「博多手一本」・「博多一本締め」と言われる手拍子です。
選挙の時などでよく見ることがある「よ~、パパパン・パパパン・パパパンパン」の手拍子ですが、福岡では少し違います。
「よ~、パン」のみ。手を合わせるのは一回だけです。
この手拍子は、結婚式だけでなく、選挙やお祭りの最後など、お祝い事の時によく使われ、全国的にも有名な「博多山笠」の際にも行われ、福岡ではポピュラーな儀式です。
この博多手一本の意味合いは、「異論が出ませんように」・「異論ありません」というようなものです。
よく他県の方が福岡の結婚式で手拍子をしすぎて慌てているのを見かけます。
お祝いの唄「博多祝いめでた」
次に代表的なものといえば、「博多祝いめでた」でしょうか。「博多祝いめでた」とは、お祝いの唄です。
POPソングなどではなく、もちろん民謡的な感じの唄です。
若い人たちからすれば、「古臭い」「じじ臭い」と言われるかもしれません。
実際に私が挙げた結婚式でも、参列した友人・親族の結婚式でも、この「博多祝いめでた」が唄われたのは一回のみ。
最近の結婚式では、聴く機会はなかなかありません。
ご家庭がしきたりに過敏なところが結婚式を挙げる場合は、親族の誰かしらが唄いたがることがあります。
一つ一つ意味がある独特の風習
福岡県は地区によって結納スタイルも違いがあるので、結婚前には色々と式場などで詳しいことを確認しておくべきです。
事前準備をすることで後々、慌てずにすみますし女性側は何をすべきか、男性側はどうすべきか分かってくるはずです。
結婚式でも「博多手一本」で会場がひとつにまとまった感じになりますし、福岡県の結婚式は独特の雰囲気があり明るい感じの心地よい結婚式になるはずです。
今でも受け継がれている伝統は大事にして後世に残していくべき風習ともいえます。
最近の結婚式はコンパクト化され、風習など省いたり様変わりしていることも多いですが、福岡県内では、やはり昔ながら風習を重視した結婚式を大事にしているので色々と調べてみると勉強になるはずです。
一つ一つ意味があるので理解しておくと良いでしょう。