- 2018年12月26日
- 関東地方の結婚式事情
群馬県北部に住んでいる我が家の地域では、ご近所さんにお披露目をする決まりになっています。
友人や親戚を招く結婚式&披露宴とは別の日に設定しますが、最近は面倒なので披露宴のほうへ招待してしまうこともあるようです。
特に若い人は、このやり方で済ませていますが、年配者の面々には不評です。
やはり披露宴に出席するからには、お洒落をしてわざわざ会場へ足を運ばなくてはならないので、面倒なのでしょう。
本来は、皆さんが来てくれそうな週末の大安や友引にお招きします。
ご近所さんにお披露目するのは、昔からお葬式などの手伝いは全てお互い様の精神で行っていたので、顔見知りになる必要があったからそうです。
最近は同居するとは限らないので、必要もなくなっているように思えますが、多分年配者の娯楽の意味もあるんじゃないかと思います。
お互い様なので、お祝いは持参しなくてもいいことになっています。
ご馳走をいただく集まり
大抵2~3時間ほどで終わります。
近くの食堂に折り詰めをお願いする人もいますが、通常は家庭料理でもてなします。
必ず出てくるお料理は、金平ごぼう、手打ちうどん、天ぷら。
この3点セットは、ご近所さんが取り仕切るお葬式の場合にも必ず登場します。
群馬県は粉の食文化が発達していて、家庭で手打ちうどんを作ります。
晴れの食事として、登場させます。
お赤飯のような感覚ですね。
そして、天ぷらは精進揚げ。
これも群馬の名産品ですが、ネギを入れた掻き揚げなんかが一般的です。
あとは、庭に生えている紫蘇や、家庭菜園で育てた、にんじんの葉などを利用することもあります。
それからサツマイモ。
間違っても海老や魚のキスなどは出てきません。
金平ゴボウは、「粉(こ)」としてうどんと一緒に食べます。
これはあまり一般的ではない言葉だと思いますが、手打ちうどんと「粉」は切っても切れない間柄。
お店に行くと、ネギを刻んだものが添えられているときがありますが、あんな感覚です。
うどんに添える野菜です。
薬味として、味にアクセントを加える為です。
茹でたほうれん草なんかの場合もあります。
これらの食事ですから、気取らずお祝いをいただかないのも当然です。
お披露目会の服装は普段着
新郎新婦も平服です。
男性はスーツを着たりもしますが、その家の息子だったりするとジーンズで気楽に歓談します。
お招きされる側も、もちろん普段着。
お披露目会のお土産
ビールやジュースを持ってお酌をして、「よろしくお願いします。お世話になります」とご挨拶。
帰り際には、手打ちうどんをパックなどに入れて持ち帰ってもらいます。
ミカンや大福、お赤飯の場合もありますが、お土産です。
家で留守番をしている人にもよろしく伝えてくださいの意味です。
若い世帯が引っ越してくると、このお招きは期待できません。
年配者もこれを浸透させるパワーは、既に持ち合わせていないよう。
楽チンににも感じられ、残念とも感じられる風習です。