- 2015年04月12日
- 近畿地方の結婚式事情
結納の儀について
大阪では結納の際に女性側から男性側へ記念品を贈るしきたりがあります。
なかでも堺地方では、女性側から男性側に受書を送る際に、その上にネクタイピンを置き、先方の持ってきた富久沙をのせて渡す習慣があります。
結納品は熨斗、寿恵広、小袖料、柳樽料、松魚料の五品が基本となっており、これに寿留女、子生婦、高砂人形、結美和等の装飾品、白生地等を添えて納める場合が多く、全部で5か7品がベースとなっています。結納金は50万-100万円が相場で、ほかの地域に比べ高めの金額といえます。
仲人への謝礼は結納金の1割程度とされています。
結婚式披露宴について
大阪の披露宴は、一般的に招待制となっていることがほとんどです。
その費用は両家がそれぞれ招いた人数分を負担するケースが多くなっています。会場としては、ホテルや結婚式場の利用が多くなっています。
披露宴の特徴としては、ほかの地域に比べ装飾が豪華である傾向が多いようです。
結婚式にかかる費用について
大阪では派手な披露宴が多くみられるものの、費用面に関しては全国的に平均的といえます。
特に多額の費用をかけるカップルの数は少ないようです。
費用を抑えながらも、派手な演出をしたいというのも大阪人ならではといえるかもしれません。
ご祝儀について
大阪府でのご祝儀の相場は年代にもよりますが、一般的には友人からは3万円、上司3.8万円、親族は6.5万円となっており、東北や関東、九州地方などほかの地域に比べやや高めの金額となっています。
しかしなかには友人・同僚は1万円で良い場合もあるということで、大阪府の中でもケースバイケースのようです。
引き出物の内容や数について
大阪の結婚式での引き出物の内容は、記念品と引き菓子の2品で、予算は5000円程度としていることが多いようです。
必ずしも偶数が避けられているわけではありません。
しかし、式場や家の慣わしによってはこれに加え縁起物として鰹節などを追加するカップルもいます。
特に「商人の町」としての意識が強い場合には縁起物を足したほうが良いと言えます。
二次会について
大阪で結婚式の二次会を行う際は、二次会プランのあるホテルや貸し切り可能なダイニングレストラン、カフェバーなどを利用することが多いようです。ひとりあたりの予算も4000-6000円程度で全国平均と大差はありません。
その他、地域独特の儀式やしきたり
大阪府での婚約の儀式に「とりかわせ扇子」と呼ばれる慣わしがあります。
これは、結婚前の男性が女性の自宅を訪れ、お互いにそれぞれ持ち寄った扇子を交換することで本人同士の結婚に対する同意の意思を確認し合うという意味合いがあります。