- 2015年05月25日
- アジアの結婚式事情
結納の儀について
中国にも結納にあたる儀式が存在し、新郎の親が新婦の親に挨拶し、贈り物をすることを納采と言います。
結納金の金額は地域によって異なっており、上海などでは新居が必要になるという理由から100万元、日本円に直すと1500万円以上という高額になりますが、一方で山東省などでは10万元とそれほど高くありません。
結婚式披露宴について
中国では結婚式と披露宴が分かれていないのが特徴で、フォーマルな服装で参列することができます。
日本のようにスーツにネクタイで行くと逆に周囲から浮くこともあります。
なお、黒いスーツに白いネクタイという服装は中国では葬式をイメージさせるため結婚式では決して着てはいけません。
乾杯が要求される場面が多いのも特徴で、その際にはきちんとグラスに口を付けなければなりません。
ご祝儀について
新郎新婦が各テーブルを巡って参列者に煙草を渡し、それに火を付けた後にご祝儀をもらうという風習があります。
煙草を吸えない人や子供が相手の場合にはドリンクを注いでからご祝儀をもらいます。
なお、血縁者から順番に巡って最後に友人の席に行くのですが、友人の場合はご祝儀をもらう前に食べ物を口でキャッチするなどの「遊び」を行うという習慣があります。
全席を巡り切るにはかなりの時間を要するため、途中でお色直しが行われることもあります。
ご祝儀は3000元や30元など、「3」がつく金額にされることが多いです。
引き出物の内容や数について
中国ではそれほど豪華な引き出物が用意されることはなく、ウェディングキャンディや煙草などが定番でした。しかし、近年では引き出物の多様化が進んでおり、書籍や観葉植物、あるいはハンドメイドの石鹸など様々な品物が贈られるようになっています。なお、一つの引き出物にかけられる価格は50~100元ほどが主流です。
二次会について
中国の結婚式では二次会が行われることはあまりありません。式が終わるとそれぞれ自分の好きなタイミングでバラバラに帰途に着きます。
新郎新婦がまだ他の参加者の相手をしている時に帰ってしまう人もいるほどで、式が終ってまでまだ更にお祝いをしようという意欲はあまり持っていないようです。
その他、地域独特の儀式やしきたり
結婚式の当日には新郎がリムジンに乗って新婦を迎えに行きます。そして新婦の家で麺を食べるという風習があります。これは2人が末永く愛を育めるようにという意味が込められています。
食べ終えたら新郎が新婦を抱きかかえ、リムジンに乗せて式場に行くのです。
式場に設置された円卓には自由に吸える煙草が置かれていることが多いです。また、チョコや飴といった甘味、サイダーなどの飲み物が置かれることも多いです。