- 2015年05月02日
- 近畿地方の結婚式事情
結納の儀について
奈良県の結納の儀の特徴の一つは、結納の際に化粧品セットやハンドバッグを送るとこが多いという点です。
中には、そこに草履が加わることがあります。結納品の品数が非常に多いため、まるで雛飾りのように3段5段に積み上げて送ることもしばしばあります。
こうした保守的なしきたりを現在でも行なうカップルが意外に多いこともその特徴の一つでしょう。
もちろん、カップルの中には、そうした結納品ではなく、お化粧料として、結納金を送る場合もありますが、この結納金の金額も全国でダントツに多いのが奈良県です。
100万円から200万円が一般的とされていますが、中には500万円、1000万円の場合もあり、その特徴の一つと言えるでしょう。
結婚式披露宴について
奈良県の結婚式披露宴は、他の県とほぼ同じく、ゲストハウスでの結婚式が人気ですが、古くからの伝統ある神社や、自然の中に囲まれたホテルでのウエディングも根強い人気です。
中でも意外に人気があるのは、橿原神宮養正殿での結婚式です。
16万坪の広大な境内に、新緑に囲まれながら伝統的な正統派の和の結婚式を行なった後、洋のスタイルで理想の披露宴を行なうことが出来ます。
そのなんとも言えない、美しさと荘厳さ溢れるロケーションだからこそ、実現可能な場所として、たびたび話題となり、ずっと人気があるようです。
結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?
奈良県の結婚披露宴に招待するゲストの人数は、平均50人程度です。
全国の平均が70人前後ですから、そう考えるとかなり少ないですので、奈良県の結婚式は、親族や親しい仲間たち中心の、アットホームな結婚式が多いことが良くわかります。
結婚式披露宴にかかる費用について
奈良県の結婚式にかかる費用は全国的にはそれほど高いわけではなく、平均260万円ほどです。
奈良県の結納金が、全国トップクラスなのを考えると、結婚費用の使い道が他の県とは少し異なる特徴を持っていることが良くわかります
その他、地域独特の儀式やしきたり
奈良県独自の儀式やしきたりの一つは、結婚式の朝に、新婦が家を出る際に、門火を焚くしきたりがありました。
しかし現在ではこのしきたりは影を薄めているようです。
また、もう一つのしきたりとして、結納の前に、仲人が両家の間に入ってお互いの末広(扇子)を交換うるという、おさえ末広という儀式があります。
これは結納までの期間にお互いの結婚の意思を確認するために行われていたもので、見合い扇子とも言います。
この儀式も、最近では仲人をたてるカップル自体が少なくなってきており、まだ残っているのは一部の地域のみと言えます。