イギリスの結婚式

結納の儀について

 イギリスには日本の結納に当たる儀式はありません。そのかわりではありませんが、披露宴を行う前に役所に行って結婚することを公示します。イギリスには日本のような戸籍制度がなく、重婚を回避するために役所で婚姻届を書いて提出します。その後、結婚許可書を発行してもらうことになります。

結婚式披露宴について

 教会で結婚式を終えた後、大きな家に住んでいる人の場合、自宅でパーティーをするのが一般的です。友人宅などを借りてテントを立ててケータリングを依頼することもあります。ゲストはそれぞれ自由に楽しむスタイルで堅苦しいことは一切ありません。

結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?

 結婚式披露宴には、友人や知人、親戚や同僚など大勢のゲストを招きます。ゲストの人数は、およそ150人から200人ほどが多いようです。披露宴に着ていく服に寛容なイギリスですが、真っ黒や真っ白は避けたほうが無難なようです。

結婚式にかかる費用について

 結婚式にかかる費用は、だいたい平均で約300万円ほどになるそうです。都市部ではその金額よりもさらに高額になるケースが多いです。費用は新婦側の父親が出す風習があるそうですが、最近では結婚する二人が費用を出すなど、さまざまなケースがあります。

ご祝儀について

 イギリスには、日本のご祝儀に当たる風習はありません。お金を持っていくのではなく、新郎新婦がほしいものをプレゼントするのが一般的です。新郎新婦がプレゼントしてほしいものをリストアップしたウェデングリストから予算に合わせて選びます。

引き出物の内容や数について

 イギリスの結婚式は日本のものと比べると、かなり質素です。ご祝儀もなく、結婚のお祝いに贈るプレゼントの予算もそれほど高くないのもあってか、引き出物は一切ありません。ウェディングケーキの残りを配る風習はあるようです。

二次会について

 イギリスで2次会にあたるのは、披露宴の後のアフターパーティーです。披露宴と同じ会場で行われることも多く、基本的にはゲストが飲食したり、おしゃべりしたり、ダンスをしたりと自由です。時間に縛られず、夜中まで行われる場合が多いようです。

結婚式後の風習について

 昔は結婚式に出席できなかった人に、ウェディングケーキを郵送する風習があったそうですが、最近ではあまりこの風習は使われていないようです。結婚式の後、新郎が新婦のガーターベルトを独身男性に投げる、ガータートスもあります。

その他、地域独特の儀式やしきたり

 イギリスでは、結婚の数日前に新郎新婦がそれぞれの友人を誘って大騒ぎする、スタッグナイト・ヘンナイトという、独身最後の思い出作りのイベントがあります。お酒をかなり飲んで二日酔いになることもよくあるようで、結婚式前日は避けたほうがよいそうです。