結納の儀について

香川県の結納は、関西式が主流となっています。以前は仲人夫婦だけで行うことが多かったのですが近年は本人(婿)と父親が同行するケースが多くなっています。

結納金の金額は50万~100万円が一般的となっています。

主な結納品は茂久録、長熨斗、御帯地料、末広、由美和、子生婦、高砂、柳多留、鯛となっており、9品としているケースがほとんどです。結納返しは男性側よりも少ない金額を返しますが、近年はアクセサリーを贈ることもあるようです。袴料は結納金の1割程度となっています。

結婚式披露宴について

 香川県特有の結婚式の披露宴における特色は、お料理にあらわれます。別名「うどん県」とも呼ばれる香川県では、お料理のコースのなかでうどんが提供される習慣があります。昔から愛され、誰でも好きな食材だからこそ現在まで根付いている習慣といえますね。

そのほか、慶びを表現するセレモニーとして「とり魚」があり、「鯛そうめん」が振舞われます。縁起物の鯛1尾を姿焼きにしたものを素麺と一緒に大皿へと盛りつけ、鯛の身をほぐしてつけ汁か、かけ汁に合わせて食べるという風習があります。
「両家が目出度く対面したのを祝う」と言う意味を込められます。

結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?

 

結婚式披露宴に招待するゲストは基本的に親族や職場関係、友人などほかの地域と変わりありませんが、香川特有の慣わしとして「同行」や「隣組」の代表を招くケースがあります。

この同行とは、ご近所の方へ結婚の報告と挨拶をして回る、または集まってもらって挨拶をするというもので、ご近所の方の代表者のことを指します。

引き出物の内容や数について

 香川県で選ばれる引き出物で特有のものに「おいり」が挙げられます。おいりとは西讃地方から、愛媛県西条市以東で生産される、主に5色のカラフルな米菓子のほかにあられやせんべいなどが袋に入ったもので和菓子のひとつです。
嫁入りの「入る」と火で「煎る」とをかけて「おいり」と呼ばれるようになったといわれています。西讃の花嫁にとっては必須の嫁入り道具の一つとして伝えられてきました。

二次会について

 香川県で行われる結婚式二次会は基本的には二次会プランのあるレストランなどを貸し切ることが多いですが、高松市で行われる結婚式の場合はバーで行われることが多いのが特徴です。
これはとくに高松市の市街地におしゃれなバーが充実しているためで、会場選びには選択肢があって困ることはないでしょう。

その他、地域独特の儀式やしきたり

香川県の西讃地方や高松市の周辺では結納の前段階として「投げ入れ」という習慣があります。
これはお見合いの当日またはお付き合いして結婚の意思が固まったころに、男性側から女性側へ金一封を贈るというものです。
現金の場合はのしの表書きに「竹葉料」と表記します。

昔は「嫁ぎ先で一生過ごせるように」という意味を込めて酒一升を贈っていたといわれています。