- 2015年04月07日
- 東北地方の結婚式事情
結納の儀について
結納の儀に用いる各種アイテム自体は、同じ東北地方の他県とそれほど遜色はありませんでしたが、1つ変わった風習がありました。
それが、結納の儀にご近所の方を招待するという風習で、一般的には親族同士が集まって取り交わすのが結納の儀ですが、郡山市では、特に親しいご近所の方を招き、仲介人のような形で結納の儀の正しさや実際に交わされた事を証明する存在として、今でも参加して戴いています。
結婚式披露宴について
結婚式の披露宴やそれに類する様な各種パーティを行う際には、その開始直前の乾杯を行う際に、必ず、親族が参列者の方全員の前で、自前の歌を披露するという風習が今も行われています。
この風習は「祝謡」という言葉で広く知れ渡っているので、福島県の南部を中心に、県内全域で行われている風習になっています。
結婚式披露宴に招待するゲストや、人数は?
結婚式や披露宴に招待する方にも、地方都市である福島ならではのしきたりが現代でも執り行われています。
例えば、結婚式を行う新郎新婦のご実家周辺に住むご近所の方は、できるだけ沢山招待するのが習わしとなっています。
これは、古くから「隣組」と呼ばれるご近所づきあいと新たなカップルの紹介を兼ねた意味で行われている風習で、新しい結婚式場などで式を行う際にも必ず行われています。
結婚式にかかる費用について
結婚式に掛かる費用の中で、最も重要な要素となっているのが、参列される方に対して振る舞われるお料理やお酒の質でした。
結婚式の華やかさに関連した部分に掛かる費用には特に厳しいしきたりや風習などはありませんが、逆に、参列される方へ振る舞われるお料理やお酒は、できる限り最高のランクの物を提供する(*’-‘)ノが風習として行われていました。
参列される方に対して失礼がないように、わざわざご足労戴いた事に対する労いの意味も込めた風習として行われているようです。
引き出物の内容や数について
参列者の方に贈られる引き出物についても、福島県では少し変わった風習があります。
まず、引き出物として用意する物には、原則として3つの物を必ず使用するのがしきたりとなっていて、1つは新郎新婦が決める事ができる記念品。
2つ目は、主に和菓子や地元の郷土菓子を使った引菓子。
3つ目が口取りで、これら3つの引き出物は必ず用意するのが古くからの風習として行われています。
二次会について
福島県では、結婚式と披露宴が行われた後、必ずと言って良いほど、二次会以降のパーティがお粉割るのが一般的となっています。
特に、郊外に行くほどこの風習は顕著で、新郎新婦のご実家であったり、スペースが無い場合には公民館などを借り切って行われたりと、ご近所の方にも結婚式が行われたということを改めて告知する意味も込めて行われています。
また、この時には大抵の事は無礼講として認められており、深夜に渡るまで酒や料理を囲んで、新郎新婦の門出を祝う場面として二次会が必ず催されています。