- 2018年12月15日
- 中部地方の結婚式事情
静岡県小さな村の部落
静岡県の小さな村の部落では、結婚式を挙げるときには必ず両隣の人をよばなくてはいけません。
私は静岡県の小さな村に住んでいたのですが、このしきたりは私の住んでいる部落だけのものです。
同じ町のとなりの部落ではそんなしきたりはありません。
最近はそのしきたりをしない人も多くなっています
最近の若い人たちは、自分のスタイルの結婚式を挙げたいと思う人が多いようで、やはりしきたりに縛られたくないと思うのでしょう。
親族だけで結婚式をすませたり、海外で夫婦だけで結婚式を挙げた人もいます。
中には、写真だけ撮って結婚式を挙げなかった人もいます。
ただ、どうしても長男で家に入る人は、その後の近所づきあいのためにも、しきたりを守る人が多いようです。
長男が必ずやらなくてはいけない事
長男がお嫁さんをもらった時には、結婚式が終わった後に班の人に1軒、1軒、挨拶に行かなくてはいけません。
これは、長男のお嫁さんだけです。
次男以降のお嫁さんはやりません。
お嫁さんを連れて行くのは、花婿ではなくて長男の母親です。
この儀式は、家に同居をしなくてもやらなくてはなりません。
同居をしなくても、いずれは家を守っていくので、近所の人にしっかりと顔を覚えてもらっておく必要があるからでしょう。
お嫁さんをもらった家の人はお菓子を配らなくてはいけません
お菓子を配る相手は部落に住んでいる人たちです。
でも、大人は貰いには来ません。
大抵は子供たちです。
昔はおばあちゃんも来たようですが、最近は来ないようです。
多分、みんな施設に張っていたり、デイサービスで昼間家にいないせいでしょう。
この儀式は、家にお菓子を用意しておくと、子供たちがお菓子をもらいにくるので渡すだけです。
お菓子を配るのは、お嫁さんの仕事です。
同居しないお嫁さんも、この時には実家にきてやります。
これは、お嫁さんが早く部落になじめるようにと始まったことだそうです。
お嫁に来た人にはびっくりされる風習
私の実家は田舎なので、そういった風習が残っていますがお嫁に来た人は驚くようです。
たいていの人は、ここよりも都会に住んでいた人たちばかりなので、当たり前かも知れません。
私は小さいころからそういうことが普通に行われていてので、かえってそれが当たり前だと思っていました。
結婚をして市外に嫁に出たのですが、そこはこういった儀式がなにもなかったので拍子抜けしたぐらいです。
楽でいいのですが、近所とのかかわりが薄くて寂しい気持ちもしました。