- 2015年04月25日
- 中国地方の結婚式事情
結納の儀について
鳥取県西部では、新婦に、傘と下駄や草履を送るという、「迎え傘と迎え草履」のしきたりが残る地域もあります。
またそれに、布袋に入れた米一合を付ける場合もあります。
結納品の品数は5~9品で、結納金の金額は平均100万円です。
全国平均からすると、やや高い印象です。
結納当日は婿方の仲人が、嫁方に納めに行くのが基本ですが、中には、嫁方の仲人が一緒にいったり、婿本人が行く場合もあります。
嫁方は、両親、本人、親族でこれを受け取ります。そして、「家喜栄納」と称する記念品と祝儀を包むのが習慣です。
結婚式披露宴について
鳥取県の結婚式披露宴は、観光地の土地柄もあり、ホテルウエディングが人気です。
ホテルウエディングなら、遠方から来る親族にも対応出来るという理由もあって、好まれていると言えます。
また、結婚に関するしきたりや風習を重んじる傾向もあるため、結婚式は、神前結婚でと考えるカップルも少なくありません。
ホテルウエディングは、そうした神前結婚も可能なので、根強い人気の理由の一つになっているとも言えます。
しかし、その他にも、鳥取県には、海辺の近くのゲストハウスもあるため、海に面した最高のロケーションの下、シーサイドウエディングを希望するカップルも最近は増えているようです。
結婚式披露宴の費用について
鳥取県の結婚式にかかる費用は、全国的に見ると安い方で、ある年のデータでは、全国38位の、213万円でした。
最近の結婚式の傾向の一つとして、親族と本当に親しい友人だけで行なう、いわば手作りの、温かみのある結婚式も人気です。
鳥取県には、そうした結婚式に対応してくれる式場も少なくありませんので、結婚式にかける費用も必然的に少なくなっていると言えるのかも知れません。
結婚式の費用は6分4分の割合で新郎側が多く負担するのが習慣です。
もしくは、新郎側か新婦側の招待客が少なかった方の人数に合わせて、その内の、5、6名ほどの分を新婦側が負担するという場合もあります。
その他、地域独特の儀式やしきたり
鳥取県米子市独特の風習として、男性が女性のの家に羊羹を贈るというものがあります。
これを女性側が受け取る時、婚約を承諾したことになり、婚約が成立したという意味になるそうです。
さらに、鳥取市の結婚式には、仲人が花嫁を迎えに行くという習慣があります。また、地域によっては、新郎がお酒を持って迎えに行くこともあるようです。
このことを、「嫁入り」「婿入り」と呼ぶことがあります。
このように、鳥取県の人々は、昔ながらの伝統を大切にし、重んじる傾向があるからこそ、まだこれほど、古来からの習慣が残っているのでしょう。